『こねことサンタクロース』 ユッタ・ゴアシリューター、(絵)アナトリ・ブーリキネ、(訳)木本 栄

評価:
ユッタ ゴアシリューター
ひくまの出版
¥ 1,680
(2001-10)

雪の日、捨てられた子猫が、やさしいサンタクロースに拾われて、新しい飼い主を見つけるまでを描く。
子猫の不安な心を、明るいやすらぎへ導く、クリスマスの絵本。

やせっぽちの黒ねこが、サンタクロースにひろわれてはじまるやさしいおはなし。
今夜はクリスマス・イヴ。家々をめぐりプレゼントをくばるサンタさんにこっそりついていったこねこは、コップ一ぱいのミルクで元気になると――・・・?

思わず頬をうずめたくなってしまう綿あめみたいな白いおひげ、やさしくつつみ込むようなまなざし・・・ゆうらりと大きなからだのサンタさんにちょこんと抱かれたこねこがとっても可愛い。
カンヴァスをかたいブラシで無数に引っかいたような独特の技法が、この静謐な蒼い夜をいっそう幻想的に仕上げ、なんともいえない空間を描き出しています。
すてきな絵と、こねこの幸せがほのみえる結末・・・ほっこりあたたかな絵本です。

(原題『Das Kätzchen und der Weihnachtsmann』)
Author: ことり
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『地下鉄のザジ』 レーモン・クノー、(訳)久保 昭博

ガーリッシュ文学のバイブル!大人ども!くたばりやがれ!
田舎から出てきて、パリのガブリエル伯父さんに預けられた少女ザジ。彼女の願いはただひとつ、地下鉄に乗ること。楽しみにしていたザジだったが、あいにくのスト中。変態やうるさいオールドミスなどにつきまとわれながら、活気あふれるパリを駆け回る、ザジの3日間の冒険。
世界中で愛される『ザジ』が、新訳でいま、生まれ変わる!

地下鉄に乗ることを楽しみにパリへ出てきた少女・ザジ。
けれど地下鉄はあいにくのスト中で、そこから彼女の‘けっして目的にはたどり着かない’物語がはじまります。
ザジはおませで奔放で、でたらめな言動をくり返すじゃじゃ馬娘。でもそんなザジの悪ふざけに負けじとおかしな大人たち――オカマバーで踊り子をしているガブリエル伯父さんに、お巡りや名探偵に姿を変えるペドロ、見境なく恋に落ちるムアック未亡人など――がたくさん登場し、さらに物語を迷走させていくからたまりません。物語はふしぎな混沌さで高揚し、ちっとも落ち着いていないのです。
ザジの下品な口ぐせ「オケツぶー」や、オウムが何度となくくり返す「おしゃべり、おしゃべり、おまえにできることはそれだけ」といった台詞たちが、お話に楽しいテンポをもたせています。戯曲ふうの趣向をこらした文章も、登場人物が頭の中で像を結びやすく、身ぶり手ぶりまで見えるよう。

「この物語はぜんぶ幻の幻、夢の夢、間抜けな小説家(おっと、失礼!)がタイプ打ちした錯乱が関の山。」
このお話をもう一歩踏みこんで読みとくこともできそうだけれど、ザジたちのはずむような会話に後押しされながらパリの街をめぐるのは単純に気持ちがよかった。読後、ぽってりとのこる疲労感も。
最後のザジのひと言が、気が利いていてとても好きです。

(原題『Zazie dans le métro』)
Author: ことり
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『とびきりすてきなクリスマス』 キングマン、(絵)クーニー、(訳)山内 玲子

マサチューセッツ州の小さな村でつましく暮す、フィンランド系大家族の物語です。
もうすぐクリスマス。10歳になるエルッキは待ち遠しくてたまりません。クリスマスまでの日にちを指折り数え、いちばん星には「どうぞ、とびきりすてきなクリスマスにしてください」と願いをかけます。
ところがそんなある日、毎年きょうだいたちにプレゼントを用意してくれるマッティ兄さんの乗った船が行方不明だという知らせが入り――・・・

遠くの森までお父さんと切りにでかけるツリー用のもみの木、
台所にたちこめるミンス・パイのこうばしい匂い、
揺り椅子に腰掛けて10人もの子どもたちのためにミトンを編むお母さん。
マッティ兄さんが心配で気が気でない気持ちと、年に一度のクリスマスをちゃんと祝おうとする気持ち・・・家族たちの複雑な思いがからまりあって、セッパラ家はしずかな時をつむいでいます。そんななか、エルッキは家族を喜ばせたい一心で、こっそり家族のためのプレゼントをつくりはじめるのです。
クリスマスに帰れないかもしれないマッティ兄さんに代わって。みんなに気づかれないように、ワクワクそわそわする気持ちをひた隠して。

肌を刺すように吹きつける風や、そりで踏み固められた教会までの雪道・・・
キンとつめたい冬の情景が家族の絆をいっそう際立たせ、ぬくもりにみたされます。バーバラ・クーニーさんの版画ふうの挿絵もほっこりとやさしい。
家族そろってなかよく笑いあえる幸福、心のこもったプレゼント。「クリスマスのほんとの楽しみ」を伝えてくれる、とびきりすてきな絵本でした。

(原題『THE BEST CHRISTMAS』)
Author: ことり
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『オンネリとアンネリのおうち』 マリヤッタ・クレンニエミ、(訳)渡部 翠

評価:
マリヤッタ クレンニエミ
プチグラパブリッシング
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(2005-07)

オンネリとアンネリは、ふたりで好きなように暮らせる夢のような家を手に入れます・・・。
1967年の誕生以来、女の子らしい興味と興奮と喜びにあふれた児童文学の定番として少女たちが熱中した「オンネリとアンネリ」シリーズ。

とっても、とっても、とっても・・・可愛らしいお話です。
メレンゲでできたお菓子みたいな、あまくてふわふわしあわせな味。

小学校の入学式でであった親友どうしのオンネリちゃんとアンネリちゃん。
アンネリちゃんのおうちは両親が別居中、オンネリちゃんのおうちは子だくさんの大家族。ふたりは好きなことがぴったりおんなじで、いつもいっしょにあそびます。
ある日、自分たちのためにしつらえたような、ちいさくてかわいい家――まっ白いカーテンがかかり、お台所も寝室もあそび部屋もぜんぶ用意されたほんもののおうち!――が手に入ってしまうなんて、こんなすてきなことってあるかしら・・・!
オンネリちゃんとアンネリちゃんはこのかわいいおうちでふたりっきりで暮らし始めます。おそうじもお料理もしっかりやります。誰かさんに「ちゃんとやらなきゃだめですよ」って言われなくてもすてきにできるのよ。
女の子たちの夢や憧れがどんどんほんとうになっていく・・・それはどれもこれも信じられない展開ばかりなのだけど、いつしか私もバラ横町の住人になったような、そんな気持ちで読んでいました。まるでやさしい魔法にかけられてしまったみたいに。

うつくしい森と湖で知られる北の国、フィンランドの物語。
白夜やクリスマス、あと、耳慣れないけれどおいしそうな食べものたち(リンケリ、ピーラッカ、シマなど)もたくさん登場します。マイヤ・カルマさんの挿絵もすごくキュートでうれしくなっちゃう。
ちいさな女の子だった頃――ドールハウスに憧れたり、ひみつの小箱にこまこまと‘たからもの’を集めていた頃の私がすっかりめざめてしまいました。
こんなすてきな本に出逢えて幸せ・・・。

(原題『ONNELIN JA ANNELIN TALO』)
Author: ことり
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『100まんびきのねこ』 ワンダ・ガアグ、(訳)いしい ももこ

昨年、「絵本の黄金時代」展で展示されていた絵本です。
なんともレトロで味わい深い、こんな絵本が好き。
ねこがほしいおばあさんのために、ねこを探しにでたおじいさんが、ねこでいっぱいの丘にでる・・・もうそれだけで可笑しくて、心をぐっとつかまれてしまいました。
そこにも ねこ、あそこにも ねこ、
どこにも、かしこにも、ねこと こねこ、
ひゃっぴきの ねこ、
せんびきの ねこ、
ひゃくまんびき、一おく、一ちょうひきの ねこ。
ねこが一ぴきあればいいのに、えらびきれないおじいさんはかわいいねこをどんどんひろう、またまたひろう、あっちのもこっちのもひろう。
ぞろぞろとねこの行列をしたがえて帰るおじいさん。
「まさか?」とか「うそでしょうー?」とか思っている私にはおかまいなしに、おはなしはずんずん平気な顔してすすんでいきます。おはなしのゆくえがまったく思いがけなくて、ひょうひょうと人を食ったようなその感じがたまらなく愉快。

「きっと、みんなで たべっこして しまったんですよ」

どこか民話ふうのおはなし、こめられているのは欲深さへの戒めかしら・・・。
でもラストはとても幸せそうです。おじいさんとおばあさんがくつろいでいる部屋にはふたりの結婚式の写真、足もとには一ぴきのねこ。えらばれた‘たったひとつ’が、時間と愛情をかけてかけがえのない存在になっていくことの素敵さ。
モノクロームの木版画が濃やかで美しく、ねこだらけのページがほんと楽しい絵本。
見返しも、ねこねこねこ!

(原題『MILLIONS OF CATS』)
Author: ことり
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『この世の涯てまで、よろしく』 フレドゥン・キアンプール、(訳)酒寄 進一

評価:
フレドゥン・キアンプール
東京創元社
¥ 2,100
(2011-05-11)

学園小説に怪奇譚を織り込んだ、いっぷう変わった音楽ミステリー。
50年前に死んだはずの青年ピアニスト・アルトゥアが、ハノーファーのカフェによみがえってコーヒーを飲んでいる・・・そんな場面で物語は幕をあけます。
アルトゥアは幽霊なのだけれど、ふつうの肉体をもち、誰の目にもうつります。また、眠ると同時に覚醒し(幽体離脱)、その時に出逢った人は幽霊である、などこのお話ならではのおかしな設定があります。
コルトーふうの古風な奏法が好きだという音大生・ベックと出逢い、学生専用のクラブハウスで同居することになるアルトゥアですが、そこで暮らすのはいつも舞踏会ドレスを着ている少女や霊媒力のある双子など、へんてこりんな音大生ばかり。そしてどうやら、50年ぶりによみがえったのは彼だけではないらしい・・・。
幽霊と奇妙な音大生たちとのちぐはぐで華やかな交流が、やがて殺人事件のからんだ壮大なミステリーへと導かれていきます。キャンパス内で不可解な事件が起こるにつれ、幽霊たちの本来の過去――戦時下ナチスに追われていた逃亡生活――が明らかにされ、ふたつの時代がついに結びついて・・・?!

時を超えて生き延びてきた音楽。解釈のずれがまねいた悲劇。
シリアスな真相とピアノの調べがこの荒唐無稽な物語をそっとつつみ込んで、よそにはない独特の世界観をつくり上げています。
バッハにリスト、シューマンにストラヴィンスキー・・・クラシックへの造詣がとても深いと思ったら、作者のキアンプールさんはプロのピアニストでもあるのですね。クラシック音楽とコーヒーをお供に読んだなら、雰囲気がいっそう盛り上がりそう。

(原題『NACHLEBEN』)
Author: ことり
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『六月の長い一日』 ロジェ・グルニエ、(訳)山田 稔

評価:
ロジェ グルニエ
みすず書房
¥ 2,415
(2001-02)

名門出のシモンは、何故すべてを投げ出して姿を消してしまったのか。その挫折の原因を、ルネは女友達のローリスとともに探索する。街路樹の木蔭の小暗い部屋に閉じこもり、六月の長い長い一日をかけて・・・。
二人がすでに六十代に入っている現在と、戦中・戦後のさまざまな過去との間を時間は行き来する。幾重にも重なる時間のひだの奥から、シモンとそのまわりの男女が姿を現わし、消えて行く。

淡々と、ひとりの友人を偲ぶ長い一日の物語です。
ジャーナリストのルネ・ラングラードと、彼の古くからの女友達ローリス・ファリレエフは、ある日共通の友人だったシモンの思い出ばなしをくり広げます。
亡霊をよび出すみたいに。優秀だったシモン・ファーブル=レスコーについて。

老いてからふり返る‘お祭りのような’若き日々の、遠い眩しさとほろ苦さ――
若い頃のルネはいつもシモンに激しい劣等感をいだいています。妬みと憧憬が入り交じった複雑な感情が落ち着いた映画のようにしずかな文章で描かれていくのですが、正直私には近よりがたい雰囲気を感じてしまうところも多かったかな・・・。過去と現在を結ぶ思い出の波は、しっとりと心地よくもあったけれど。
偏愛する作家(チェーホフ、パヴェーゼ、フィッツジェラルドなど)がそこかしこに引用されるルネとローリスの会話。なにより皮肉で哀しかったのは、教養をひけらかすローリスをちょっと滑稽に思うルネが、そんな彼自身も文学を通してでしかものごとを見つめられないことに気づく場面・・・。
これはある意味‘文学の毒’に冒された人びとの物語ともいえるかもしれません。

(原題『LE VEILLEUR』)
Author: ことり
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『マイ・アントニーア』 ウィラ・キャザー、(訳)佐藤 宏子

舞台は19世紀後半のアメリカ中西部。ネブラスカの大平原でともに子供時代を過ごしたこの物語の語り手「ぼく」と、ボヘミアから移住してきた少女アントニーア。「ぼく」はやがて大学へ進学し、アントニーアは女ひとり、娘を育てながら農婦として大地に根差した生き方を選ぶ。
開拓時代の暮しや西部の壮大な自然をいきいきと描きながら、「女らしさ」の枠組みを超えて自立した生き方を見出していくアントニーアの姿を活写し、今なお読む者に強い印象を残す。アメリカで国民的文学として長く読み継がれてきた名作を親しみやすい新訳で贈る。

読み終えてしまうのが惜しくて、ずっとこの雄大な大地に抱かれていたくて、頁が少なくなるにつれ淋しい気持ちになりました。
ニューヨークに出て成功している「ぼく」が、自然いっぱいの土地で幼なじみの少女・アントニーアと過ごしたとっておきの日々をなつかしく語りだす物語。
祖父母や作男たちとの愛にみちた暮し、ネブラスカの辺鄙で美しい土地。さりげない光景も、人びとの表情も、衣食住の濃やかなディテイル――たとえばクリスマスの朝のワッフルの焼き型だとか、大地に置き忘れられた鋤が夕陽に映えるシルエット、ダンスの時に立ちのぼるアイロンのかかった清潔な服の香り――も、くっきりていねいに描写されるから、まるで目の前で見ているように彼らの生活に魅せられていたのです。
広大なトウモロコシ畑に囲まれた開拓農家で、アントニーアの野性的な可愛らしさがイキイキと眩しくうつし出されていきます。「ぼく」の心からの親愛と羨望をこめて。
「あたしは、麦藁の山の一つ一つ、一本一本の木を知っているところに住みたいの。大地があたしを受け入れてくれるところにね。」
共通の過去と絆でむすばれた、恋とも友情ともつかないふしぎな関係。
20年もの時を経て、二人が遠い日の思い出をたぐりよせるシーンでは、のどの奥がじんわりと熱くなってむしょうに泣けてきてしまいました。それはきっと、まったくべつの人生をえらびとり、ひととおり満足もしている二人の心がいまもあの輝かしい日々にある、そのことがたまらなく嬉しかったせい・・・。

「最良の日々は・・・なによりも早く過ぎゆく――」
人生のはかなさと逞しさ、そしてある種の優雅さが心にひたひたと満ちてきて、素朴なのだけどしっとりとやさしい、滋味豊富なパウンドケーキみたいな小説。
ため息がでるくらい美しく味わい深い小説でした。

(原題『MY ÁNTONIA』)
Author: ことり
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『ちいさな ちいさな おんなのこ』 フィリス・クラシロフスキー、(絵)ニノン、(訳)福本 友美子

むかしあるところにちいさな女の子がいました。
薔薇の木よりも、台所の椅子よりも、お母さんのお針箱よりもちいさいのです。
ところが、――ある日、金魚鉢に手がとどきました!
その日をさかいにまいにち女の子は自分よりちいさなものをいろいろみつけるようになります。ねこを抱っこできるし、垣根のむこうもみられるし、とってをまわしてドアも開けられるし・・・ それから、それから・・・

妖精みたいにふわふわの女の子が、もうくすぐったいくらいにかわいいです。
ちいさな体で世界をめいっぱい受けとめて、がんばって生きている様子。お父さんもお母さんも気配だけで絵にはでてこなくて、そこのところが私はとても好き。
女の子というものはひとりでいっしょういっしょうけんめい生きていて、でもほんとうはちゃんと甘やかされているものだから。
できなかったことが少しずつできるようになっていくよろこび、私もなつかしく思い出します。かべのスイッチや戸棚の一ばん上など、それまでとどかなかった場所に手がとどいた時のワクワクとびはねたくなるようなあの気持ち!
きみどり色とピンク色の2色だけで描かれているところや、水玉模様のお洋服がどんどん変わっていくところ、ロマンティックなインテリアも大好きです。
おしゃれなフランス菓子みたいな絵本。ずっとずっと、ながめていたい。

(原題『THE VERY LITTLE GIRL』)
Author: ことり
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『ロバのおうじ』 M.ジーン・クレイグ、(絵)バーバラ・クーニー、(訳)もき かずこ

評価:
グリム兄弟,M.ジーン・クレイグ
ほるぷ出版
¥ 1,418
(1979-06-15)

むかしあるところに、なによりも自分の財産が好きな王さまと、なによりもきれいなお召し物が好きなお妃さまがありました。
すべてが幸せだったのですが、たったひとつの悩みは子どもがいないこと。
そこで王様は大きな森のほら穴にすむ魔法使いと、金貨33袋とひきかえに子どもを授かるよう約束をします。ところが約束をきちんとまもらなかったため、怒った魔法使いは生まれた王子をロバの姿にしたのです――

グリム童話の代表作のひとつ、『ロバの王子』。
ぴんとのびた耳、やさしげな瞳、柔らかそうな灰色の毛並み・・・ひづめの先までとっても愛らしく描かれたロバの王子にひとめぼれ!思わず購入した絵本。
お作法も勉強もリュートだって弾けるのに、ロバの姿のせいでお城のみんなにばかにされる王子さまはいつもひとりぽっち。悪いのは王さまなのに、バチが当たるのは王子だなんてとても残酷です。でも最後には、見かけなど気にしないで心から愛してくれる人たちと出会う、幸せな結末が待っています。
ロバの王子が奏でるリュートの音色がこぼれてきそうなうつくしい絵に、心がプルンとうるおっていく素直なおはなし。めでたしめでたしのきれいな絵本がにっこりやさしい気持ちをはこんできてくれました。

(原題『THE DONKEY PRINCE』)
Author: ことり
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