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『雪だるまの雪子ちゃん』 江國 香織

評価:
江國 香織,山本 容子
偕成社
¥ 1,575
(2009-09)

雪子ちゃんは、野生の雪だるまの女の子です。
雪深い山の村に、ある日、ひとりで空からふってきて、百合子さんの家の、おとなりの小屋で暮らしはじめました。一年のうち、冬の季節だけ目覚める雪子ちゃんには、毎日が新しい発見の連続です。

「野生の」雪だるま!・・・もう、これだけでクラっとなってしまいました。
愛らしくて、りりしくて、ちょっぴり臆病(慎重ともいいます)な雪だるまの雪子ちゃん。
雪子ちゃんにはできないことがたくさんあるけれど、強い気持ちで生きていきます。雪子ちゃんは、野生であることにたいへん誇りをもっているのです。

おもしろいわ。
窓わくにひじをつき、うっとりと雪子ちゃんは思いました。わたしは雪だるまだから、いつかはとけるわけだけど、でもそれはきょうじゃないのね。

つめたいバターが好物だったり、氷をうかべたたらいに浸かりながら百合子さんたちとトランプに興じたり、「休眠」のじゅんびをしたり・・・。雪子ちゃんのしぐさのいちいちがもうほんとうにかわいくて(山本容子さんの挿絵も最高にキュート)、お話いっぱいに立ちこめる雪の匂いをクン、とかいで、にこにこしながら読みました。
友だちの百合子さんに、雪子ちゃんが空からやってきたときのお話をしてもらう場面が好き。物語のなかに入り込めるなら、私も雪子ちゃんといっしょにポーカーしたり雪合戦したりしたいなあ・・・。そしてつぎの冬まですやすや眠っている雪子ちゃんの頭をやさしくそっとなでてみたい。
お話を読み終えるころには、雪子ちゃんも、百合子さんも、たるさんも、村の子供たちも、森の動物たちも、みんなみーんなすっかり親しいものになっていた私でした。そう、きっと雪子ちゃんにとっての<シカに注意!>の黄色い標識みたいに。


江國香織さんと角田光代さんのトークショウ&サイン会に出かけました。
サイン本です↓ <2010年9月追記>

山本容子さんのサイン会で容子さんのサインも↓ <2013年11月追記>
Author: ことり
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