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『きんぴらふねふね』 石田 千

評価:
石田 千
平凡社
¥ 1,728
(2009-05-26)

懐かしい酢入りの自家製ドレッシングを思い出す春。夏の西瓜割り、秋空の下の駅弁、冬の風邪に大蒜・・・。四季の生活に根ざした身近で大切な「食」の習慣と記憶たち。最新エッセイ集。

こまごましたご用はひとまずさて置き、しゅらしゅしゅしゅー。
コーヒーをいれ、ソファにしずみ、まったりだらりんと読むのに最適のエッセイ。
すっかり習慣化した春ポンポン(りんごケーキ)、アイスクリーム屋の思い出や芋煮の宴、雪見チョコレートのほろ苦さ・・・やわらかい文章でつむがれていく‘食べものエピソード’に心がなごみます。
けっして多くは語らないのに、ふいにフワっと目の前に立ち現われる情景やせつない思い。人それぞれにちがう舌の記憶、だけどこんなエッセイを読むときまって自分のなかの記憶がよび覚まされて、しんみり懐かしくなるから不思議ですね。
石田さんのまわりでは、空気までもがほどよくゆるみ、たぷたぷと気持ちがよさそう。このぬるま湯みたいなゆるり加減も私は大好き。

気ままなのに、でもちゃんとしているこんな人生、いいなあ。
誰かと過ごす時間はもちろん、一人の時間もとても楽しそうにいとおしんでいて。
この本を読んでいたら、おいしいお酒がのみたくなりました。
Author: ことり
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