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『君が降る日』 島本 理生

評価:
島本 理生
幻冬舎
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(2009-03)

恋人・降一を事故で亡くした志保。彼の母親が営む店を手伝う彼女の前に現れたのは、その事故の原因をつくった五十嵐だった。彼の存在を受け入れられない志保だったが、同じ悲しみを抱える者同士、少しずつ二人の距離が近づいていく・・・。「君が降る日」他、二編収録。

恋人が突然死んでしまう『君が降る日』、恋人に別れを告げられた『冬の動物園』、男女間の微妙な友情を描いた『野ばら』。せつなすぎる3つの物語。
透明感のあるみずみずしい文章で、登場人物たちそれぞれの痛みがするどく心を貫きます。とじ込められたガラスの水槽のなかで、溺れ、あがくような・・・そんな閉塞感と息苦しさが私自身の過去たちまでもいっしょに引きつれてせまってきて、なんどもなんども涙があふれて困ってしまいました。

島本さんの本を読むといつも思い出すのです。
人の心はみな、とても繊細でとても脆いものだということを。・・・同時に、本人ですら計り知れない‘再生力’がそなわっていることも。
Author: ことり
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