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『空にうかんだ大きなケーキ』 ジャンニ=ロダーリ、(訳)よしとみ あや

ある朝ローマのはずれ、トゥルッロの空に、なぞの大きな物体がやってきた!!日食?!火星人の襲撃?!それとも・・・
パオロとリタの兄妹は、さっそく正体を調べにむかう。そのとき、大人たちは・・・?!国際アンデルセン賞作家ロダーリの傑作。

ある朝突然、空から巨大なケーキがやってくるという、奇想天外なお話です。
チョコレートが空から落っこちてきたり、リキュールの川が流れたり、生クリームの山ができたり・・・ああ、読んでいるだけで辺りがあまい匂いにつつまれそう。

このお話は、1966年に作者であるロダーリさんが、訪問した小学校の子どもたちと一緒につくられたものだそうです。ずいぶん前に書かれたお話ですが、ロダーリさんの書かれるお話はどれもいまの時代に通じるものがあって、古くささが感じられないのがすごいところ。
パオロとリタの兄妹は、その物体の正体は大きなケーキであることに気がつきます。でも、まわりの大人たちは、それは宇宙人の襲撃と信じこみ、子どもの言うことには耳を貸しません。子どもたちの発想の柔軟さと、大人たちのステレオタイプの頭の固さの対比がとてもうまく描かれています。子どもたちのように考えられたなら、ものごとはもっとすっきりシンプルなのにね。
じつはこのケーキ、爆弾をつくったつもりがケーキになってしまったものなんですって!おしまいはこう締めくくられています。平和への願いがつまった物語です。

いつか、爆弾のかわりにケーキが作られるようになったら、これを読んでいるみんなの分も、きっとあるだろう。

(原題『La torta in cielo』)
Author: ことり
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