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『猫とともに去りぬ』 ロダーリ、(訳)関口 英子

魚になってヴェネツィアを水没の危機から救う一家。ピアノを武器にするカウボーイ。ピサの斜塔を略奪しようとした宇宙人。捨てられた容器が家々を占拠するお話・・・。
現代社会への痛烈なアイロニーを織り込んだ、ユーモアあふれる知的ファンタジー短編集。

相変わらずの楽しさ。皮肉と笑いを随所にちりばめた、16ものユーモラスなお話がつまっています。
パパの電話を待ちながら』よりも日本人になじみ深い地名や建物が多く、私自身訪れたことのある場所もたくさんでてきて、とんでもないことになってしまうコロッセオやサン・ピエトロ寺院、ピサの斜塔などなど想像するだけでも可笑しかったです。
ありえないわがままを言って周囲を困らせるマンブレッティ社長、魚をいっぱい釣りたいためにタイムトラベルまでしてしまう釣り人アルベルトーネ、お客様のドレスを着て金星共和国の舞踏会に出席するクリーニング店の娘・デルフィーナ・・・個性的な人びとと奇想天外なできごとが合わさった、どれも楽しいお話ばかり。
私が一ばん好きなのは、表題にもなっている『猫とともに去りぬ』。家族から邪魔者扱いされたので、ふてくされて猫になってしまう初老のアントニオ氏のお話です。
・・・いやなことがあったとき、ほんとうに猫になれちゃえばいいのにね。

(原題『NOVELLE FATTE A MACCHINA』)
Author: ことり
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