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『哀しい予感』 吉本 ばなな

弥生はいくつもの啓示を受けるようにしてここに来た。それは、おばである、ゆきのの家。濃い緑の匂い立ち込めるその古い一軒家に、変わり者の音楽教師ゆきのはひっそりと暮らしている。2人で過ごすときに流れる透明な時間。それは失われた家族のぬくもりだったのか。
ある曇った午後、ゆきのの弾くピアノの音色が空に消えていくのを聴いたとき、弥生の19歳、初夏の物語は始まった。

雨と緑の濃い匂い。ひどく孤独で、でもとても美しい物語です。
弥生、ゆきのおばさん、哲生くん、正彦くん、弥生を育ててくれた両親・・・みんなの優しさとひたむきさ、たしかなものにくるまれている感じが心地よいのです。
おばの家で見つけた、泣きたいほどなつかしく胸にせまる想い出の数々。不思議な能力がキラキラと神秘的な輝きを放ち、誰かが誰かを気にかける純粋なエネルギーがしずかにしずかにうずまいて、読んでいるとすいこまれそうでした。
Author: ことり
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