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『雪の絵』 魚住 陽子

評価:
魚住 陽子
新潮社
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(1992-02)

『別々の皿』、『雪の絵』、『秋の指輪』、『雨の中で最初に濡れる』を収めた短編集。どのお話も、しずかに油断ならない空気にみちています。
夫婦なのに、家族なのに、恋人なのにどうして?・・・と思いかけて、はたと気づかされたこと。ああ、そうか、これは夫婦だからこそ、家族だからこそ、恋人だからこその緊張感なのだ。
崩れ落ちそうなほどに緊迫した人間関係。ばく然とした怯え、かすかな怒り、小さな苛立ち・・・いつかは別べつに流れていかなければならないはかなさが、しっとりと胸にせまり、雪のように溶けてゆきます。
魚住さんの書かれるお話の世界観、すごく好きです。

「千年くらい眠って、目が醒めたらこんな秋薔薇のまつわる公園だったらいいのに」(『秋の指輪』)
Author: ことり
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