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『金子國義の世界』 金子 國義

澁澤龍彦にその才能を見出され40年。清方、雪岱、バルテュス、ベルメールなどに触発された“エロスの画家”の代表作と、美意識が結実した自宅インテリアを公開。エッセイ、人名・用語事典、年譜も収録。

ほうう・・・うっとり。思わずじっと見入ってしまう、うす昏く官能的な空間。
所せましとばかり飾られた家具と骨董、絵、写真、ポスター、本、雑誌、ぬいぐるみ。こちらに泉鏡花の初版本があるかと思えば、あちらにはブリジット・バルドーの顔があり、フランスのファッション雑誌の氾濫するなかにふと歌右衛門の写真がある。オレンジ色のランプの灯りにてらし出されるバカラのグラスコレクション、蝶ちょや貝がらの標本箱、江戸時代の燭台・・・。
生まれも、生み出された経緯も素材も、なにもかもがバラバラなのに、金子さんのお眼鏡にかない、ひとところに集められ、きちんとそこにふさわしくまるで初めからあったみたいにおさまっているものたち。妖しげな気配を放つそれらは、こぼれ落ちそうなほどの優美さにあふれています。
「好きなものと好きなものを組み合わせるのが肝心でそこからいいものが生まれるんです」

金子國義さん、といえば私にとってはなんといっても『不思議の国のアリス』!
金子さんが澁澤龍彦さんに見出された画家だと知って、きっとさまざまなご縁がからみ合っていたのだなあと想像しました(澁澤さんは、『不思議の国のアリス』を訳された矢川澄子さんのご主人だった方です)。
あと、まったく関係ないのですが、ぬいぐるみ好きの私は、金子さん宅のぬいぐるみたちが、駒子さんのアトリエ(『酒井駒子 小さな世界』)にあったぬいぐるみたちととても表情が似通っていることに気づいて、「このコたち、そっくり入れ替わってもそこにしっくりと馴染みそうだわ・・」なんて思ってにんまりしてしまいました。
Author: ことり
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