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『不思議の国のアリス』〔再読〕 ルイス・キャロル、(絵・訳)金子 國義

評価:
ルイス キャロル
メディアファクトリー
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(2000-04)

少女の頃から私の大好きな大好きなアリスの物語――。
こちらは色っぽくて優雅に甘く、ほんのりとよこしまな表情がたまらない金子國義版アリス!(新潮文庫版も彼の挿絵ですが、またちがった愛らしさのアリスなの)
翻訳(抄訳)にも挿絵にも、彼らしいこだわりが随所にちりばめられています。アリスのまえを通りすぎる白ウサギは「伊達者ブランメルをきどって」いるし、その白ウサギの家の表札は「右左木四郎(うさぎ・しろう)」だし。帽子屋がお茶会でアリスに問いかけるなぞなぞも「目玉焼きは何語?」にかわっていて、金子さんのおちゃめな遊び心にうふっと笑みがこぼれます。
アリスったら、古今東西のすばらしい画家たちに描いてもらえて――なんどもすてきに生まれ変わって!――ほんとうに幸せな女の子ですね。
裏表紙には金子さんの可愛いアリスにたいする思い入れが載っています。こういう文章です。

画用紙のスケッチが、洋服を着たウサギやリスや森の中の動物たちになり、リトグラフ用の特殊な紙の上にあつまってきます。インク瓶の墨汁よりも濃く、アリスのお姉さんの化粧台の粉おしろいよりも薄い、おしゃまな可愛いアリス。それを絵にするのに、僕のからだに入り込んだアリスと相談しながら、少しずつたんねんに、一年がかりで描き上げました。
リトグラフの機械で刷られたアリスは、まるでお菓子の生地のよう。バターと小麦粉をこねてのばしたパイ皮に古風に描かれた絵が、ローラーから何枚も何枚も出てきて、たっぷりとチョコレートをかけて出来上っただんだん重ねの大きなケーキのようです。
甘くて美味しい出来上りに満足していただければと願っています。


サイン本です↓


(原題『ALICE'S ADVENTURES IN WONDERLAND』)
Author: ことり
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