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『ルピナスさん』 バーバラ・クーニー、(訳)かけがわ やすこ

ルピナスさんは、海をみおろすおかのうえにある、小さないえにすんでいます。いえのまわりには、あおや、むらさきや、ピンクの花が、さきみだれています。ルピナスさんは小さなおばあさんですが、むかしからおばあさんだったわけではありません。世界中を旅行しましたし、「世の中を美しくする」ためにステキなことを思いつきました。

みじかいお話のなかに、一人の女性の人生が描かれています。
ルピナスの花が好きなため「ルピナスさん」とよばれるようになったミス・アリス・ランフィアスの一生をめぐる物語。
潔いともいえる文章ですぱっと切りとられていくルピナスさんの毅然とした生き方・・・孤独なルピナスさんですが、それがちっとも淋しげでないのはきっと、彼女が人生を心底楽しんでいるのが伝わるせい。ほんとうに、なんて逞しいんだろう!
色彩の移り変わりが美しい、絵にも心をうばわれます。ディテイルまでこまかくかきこまれたその絵たちを、ついじっくりとすみずみまでながめてしまう。
世の中をもっと美しくするために、私たちにできることがなにかあるはず――・・・絵本のなかから、そんなしずかな語りかけがきこえてくるようです。

(原題『Miss Rumphius』)
Author: ことり
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