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『彼女のこんだて帖』 角田 光代

評価:
角田 光代
ベターホーム出版局
¥ 1,470
(2006-09-01)

恋を失って泣きたい夜に食べるフルコース、専業主婦の憂うつを救うシチュウ。あなたはどの「彼女」の料理を作る?
角田光代のハートフル・ストーリーに、登場する料理を再現した詳しいレシピ付きの、2度おいしいこんだて帖。

食事にまつわる15コの物語に、登場したお料理のレシピがくっついた、小説×料理のコラボレーション。
ふだん小説を読んでいておいしそうなごちそうが出てくると、その姿、その味、その匂いをつい想像してしまう・・・そんな食いしんぼうな私にはたまらない一冊でした。
そえられた写真を眺めているだけでもおなかがキュルンと音をたてます。そのうえ、そのごちそうを再現することもできてしまうのですから・・・。

小説のおはなしをしましょう。
15コの物語、これ実は連作短編になっていました。ちいさなお話がネックレスのようにつながっていき、最後のお話には最初のお話の「彼女」が登場します。
ひとつひとつが心にしみて、おなかにしみて、不思議と元気がわいてくる。
‘食事’。その単純でなにげない営みには、愛情や喜び、そして深いかなしみも・・・、いろんな思いがまじり込んでいるんだなあ。そんなふうに、きちんと料理されたものを食べることがどれほど幸福でありがたいか、当たり前すぎて忘れてしまっていることをあらためて思い起こさせてくれる物語たち。
お宝かぼちゃや豚柳川のエピソードになんどもなんどもこらえた涙・・・それがいっきにブワっとあふれ、こぼれ落ちたのは意外にもあとがきでした。そこでは角田さんのお料理にたいする思い、お母様にたいする思いが綴られています。
これから読まれる方は、ちゃんとあとがきまで味わってくださいね。
Author: ことり
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