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『ティファニーで朝食を』 トルーマン・カポーティ、(訳)村上 春樹

評価:
トルーマン・カポーティ
新潮社
¥ 1,296
(2008-02-29)

ホリーは朝のシリアルのように健康で、石鹸やレモンのように清潔、そして少しあやしい、16歳にも30歳にも見える、自由奔放で不思議なヒロイン。
――第二次世界大戦下のニューヨークを舞台に、神童・カポーティが精魂を傾け、無垢の世界と訣別を果たした名作。

映画は映画で素敵だけれど、映画と原作は‘べつの物語’のような雰囲気。
なにより主人公ホリー・ゴライトリーのイメージがまったくちがっています。私はなるべくオードリーが演じたホリーを重ね合わせないようにと意識して読んだのですが、それでもやはり完ぺきに頭から追いやるのには無理があって・・・、うっかり気を抜くとうかんでくるので困ってしまいました。
原作のホリーはもっとハチャメチャで破天荒な女の子です。でも正直で愛らしくて、ガラス細工のように繊細で・・・とても素敵、そう思いました。
小さな唇からとめどなくあふれ出る饒舌は、臆病な心を隠すため・・・?「本物のまやかし」を黒いドレスを着こなすみたいにまとうホリー。彼女の魅力が文中から伝わってくればくるほど、お話を読み終えた時心に残るもの哀しさが増すようです。

目の覚めるようなティファニーブルーに、金のインクで描かれたねこ――
あとがきで春樹さんも「本のカバーにはできれば映画のシーンを使ってもらいたくなかった。」と書かれていますが、この装丁いいです、とっても。
白いりぼんをかけて、誰かにプレゼントしたくなっちゃうな〜。

(原題『Breakfast at Tiffany's』)
Author: ことり
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