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『おばあさんになった女の子は』 石井 睦美、(絵)宇野 亜喜良

私はいつから、翳りや憂いをおびた女の子に惹かれるようになったのかしら・・・。
この絵本もそう。宇野亜喜良さんの装画、気怠そうに寝そべるちょっぴりエロティックな女の子に惹かれて手にとりました。

少女から大人へ、大人から少女へと、時を超える物語。
はるかは絵本の最後のページにいたおばあさんに乞われ、ページ(時)を遡り、指先で‘彼女’をつまんでほうりこみます。哀しい手紙、あこがれの部屋、あのひととの愛。そして‘彼女’を甘やかな檻に閉じこめてあげるはるか。今度こそ、永遠に――。

「わたし、いかなくちゃ」
「どこに?」
「あのひとのところによ」

女の子というものは、多かれ少なかれすでに女だし、大人の女も、言ってみれば一生女の子なんだなあ・・・そんなことをあらためて思います。
女の子。私も、お母さんも、おばあさんも、みーんなかつては。あるぶぶんは、今もなお。そして、時間というものがとても残酷であることも。
ほっぽりっぱなしだった絵本のなかから聴こえてきた「あきあきしたわ」の声。そこから始まるちょっと大人なファンタジーの世界は、‘かつての女の子’におすすめです。
Author: ことり
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