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『名前探しの放課後』(上・下) 辻村 深月

評価:
辻村 深月
講談社
¥ 1,470
(2007-12-21)

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。――自殺、するんだ」
「誰が、自殺なんて」
「それが――きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで三ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる――青春ミステリの金字塔。

憧れたり、嫉妬したり、立ち止まったり、進んでみたり・・・
ぱっと見にはSFのスパイスをぱらりとふりかけた青春ストーリー。けれど中身はしっかりミステリーしてます。
「未来の記憶」をたぐりよせながら、同級生の自殺をくい止めようと団結する高校生たち。彼らのうらやましいほど素敵な友情にとっぷりとひたりつつ読み進めていくと、いくつもの伏線に気づかされます。時刻表、バイクの免許、名前つきのノート、石のスープ・・・それらがからみあい一気にクライマックスに向かっていく裏切りだらけのストーリー展開は、ほんとお見事!

だけど私はちょっぴりラストに不満・・かな。なぜって『ぼくのメジャースプーン』を読んでいないとたぶん意味が分からないから。
辻村さんの本を読むのはまだ2作めで、私はたまたま『ぼくのメジャースプーン』を読んでいただけ。こんなふうに核心ぶぶんとつながっているのがもしもほかのお話だったなら、私にはきっと分かりませんでした。既刊を読んでいたらもっと楽しめる、そのくらいのつながり方ならよかったのにな、なんて思ってしまいます。

「私も秀人も、人や物事のいいところばっかり見ようとする。きれいなところで、いい空気を吸ってるふりを、ずっとしてたい」
「あ、これって私といっしょだ・・」 思わずつぶやいてしまった言葉。
Author: ことり
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