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『初雪のふる日』 安房 直子、(絵)こみね ゆら

評価:
安房 直子
偕成社
¥ 1,470
(2007-11)

冬枯れの木々、ずっしりと重たそうな低い空。
昭和を思わせる田舎風景と、一本道にどこまでもつづく石けりの輪。
「なあんて長い石けり!」 女の子はとびこんで石けりをはじめます。
ふと気がつくと、前とうしろをたくさんの白うさぎたちにはさまれ、もう、とんでいる足をとめることができなくなっていました。

気づいたときにはもうすべり落ちている・・・
そこに広がるのは、もの哀しくひそやかな安房直子さんの幻想世界。
初雪のふる日に白いうさぎのむれにまきこまれたら、うさぎといっしょに世界のはてまでとんでいってさいごには小さい雪のかたまりになってしまう・・・いつかおばあさんに教わったおそろしいお話を思い出した女の子。彼女はいままさに、うさぎたちにさらわれてゆくところなのです。

初雪の日はいつもとなにかが少しだけちがう気がしませんか?
ひんやり心細いファンタジーがはりつめた空気の色と溶けあって、一人っきりの夜に怖い夢をみたような、いま、ひどくたよりない気分。
Author: ことり
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