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『交換殺人には向かない夜』 東川 篤哉

浮気調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼(うかい)杜夫。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。
別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。

ゆる〜いギャグがちりばめられた、脱力系のユーモア本格。
烏賊川市(いかがわし)、奥床市(おくゆかし)、盆蔵(ぼんくら)山・・・地名からしてあんまり深刻さを感じないわ、なんてその軽妙な作風に油断していたら?!
・・・もう大満足!すごくおもしろかったです。
なんといってもこのミステリーの魅力はあまりにも芸のこまかい伏線の張り方。テキトーなようでいて、ちゃらんぽらんなようでいて、しっかり緻密。たのしいマジックには思いのほかきちんとしたタネがあった・・・そのことにぽかんとしてしまいます。
交換殺人の構図じたいに仕掛けられたトリックに、巧みなロジックでせまるラストは「あれも伏線だったの?」なんて驚きの連続。読んでいてほんとうに快感でした。

この本は「烏賊川市」シリーズの第4弾なのだそう。それまでのお話を知らなくてもまったく大丈夫だったのですが、このおもしろさ、ほかのお話も読んでみたくなります。
くすくす笑いながら手軽に読めて、待っているのは衝撃のサプライズ。
そうなの。私、こういう‘本格’が読みたかったの!
Author: ことり
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