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『影の縫製機』 ミヒャエル・エンデ、(絵)ビネッテ・シュレーダー、(訳)酒寄 進一

評価:
ミヒャエル・エンデ
長崎出版
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(2006-12-11)

「この世界のふしぎというふしぎを、かたちにしたらこうなりました。」
詩人と画家がそう言いながらお辞儀して、そっと私に差しだされたみたい・・・。
ひどく個人的で、覚束なくて、みんなひとりぽっち。林檎の匂いとともに幕があがり、私はいつしかチェス駒サイズになって、このうつくしく危うい夢魔のような暗黒の国に迷いこんでしまったようです。

夜の砂丘で黙々と影をぬう女たち。スカートにぬいつけられた黒いリボンの影法師。
風のふくまま、気のむくまま、星から星へ綱をわたる気高い少年。
ともしびが消えたあと――、ゆらめく残像をみつめながらひとり途方に暮れました。
私はきちんと愛をあたえられているかしら・・・ 私の足もとにはどんな影がのびるのかしら・・・
荒涼とした真理の闇に溶けてゆく、儚く遥かな囚われのメルヘン詩画集。

まほうと 夢と かがやくがらくた
   ともしび消して 詩(うた)はおしまい

(原題『Die Schattennähmaschine』)
Author: ことり
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