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『わたしとあそんで』〔再読〕 マリー・ホール・エッツ、(訳)よだ じゅんいち

頭のてっぺんにまっしろなりぼんを結んだおとなしそうな女の子。
シンプルな表紙のこの絵本は、私がまだちいさなちいさな少女だった頃に出逢ったたいせつな宝物です。
頁をめくるとうららかな朝の野原。
おひさまの香りがただよってきそうなまろやかな色彩、素朴な線。

あそびましょ、って声をかけたのに野原の動物や鳥たちは行ってしまったの・・・
だあれも遊んでくれないの・・・

世界のかたすみに静かに息づくささやかな幸せ。
女の子のまなざしは、ふわふわと舞うちちくさの種や池のみずすましが水面に引くかぼそい線に、やさしくそそがれています。
――いま、ここで息をしているということ。
ばったやうさぎとおなじように、私もひそやかに息をしているということ。
マリー・ホール・エッツさんの絵本は、いつもそれを思い出させてくれます。

(原題『PLAY WITH ME』)
Author: ことり
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