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『好き好き大好き超愛してる。』 舞城 王太郎

スゴイ。独特の世界観。
愛と死と小説をテーマにした‘純愛小説’・・・のはずなのに、読み終えて小説を読んだという感覚が不思議なくらいしないのです。

愛は祈りだ。僕は祈る。
冒頭からとにかく声高に愛が叫ばれます。最愛の女性・柿緒(かきお)を癌で亡くした小説家・治の声にならない愛の叫び。ものすごくなまなましく伝わってくる感情むき出しの文章に、私までもが苦しくなってしまうほど。
脈略のないスタイルにちょっぴり戸惑いながらも読み進めると、『智依子』『佐々木妙子』『ニオモ』などのタイトルでふいに折りこまれる短編たちは、もしかして治が書いた‘小説’なのかな、と思い至ることができました。(いまだに確証はないのだけど)

テーマじたいは古風なのに、そこにSF要素や暴力的エピソードをからませて、これ以上ないくらいのアンバランスさで成り立っている小説です。
破壊的な作風だし、内省的に言葉を連ねているぶぶんが多いので、読む人の好き嫌いが分かれてしまいそう。文章を目で追って、情景を思いうかべて・・・というよりは‘感覚’で読むべき本なのかも。
だけど表題作にはなかなか好意的だった私も、もうひとつのお話『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』にはかなり嫌悪感が・・・。じつは途中で放棄してしまったのです。ごめんなさい。
Author: ことり
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