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『お縫い子テルミー』 栗田 有起

評価:
栗田 有起
集英社
¥ 1,470
(2004-02-26)

16歳にして「流しの仕立屋」を生業としているテルミーこと鈴木照美。
とある南の島そだち、‘自分の枕を持ったことが一度もない’という、いっぷう変わった生い立ちの持ち主です。「一針入魂 お縫い子テルミー」の名刺を携え、一ばん依頼主らしい洋服を作りだすことに全神経を集中させる――そんなテルミーのかなわぬ恋のお相手が、歌に人生を捧げる水商売のシナイちゃん。
愛するシナイちゃんの生き様から自分の生き方をみつめなおしていく、彼女の成長ストーリーです。

プロとしての心意気と、16歳の少女らしい心の揺らぎ。
そのアンバランスさと抑制のきいた力強い文章でつくりあげられた世界は栗田有起さん独特の魅力を放っています。テルミーが自分の殻を破る場面が、それはそれはすばらしかった。
「どうしてシナイちゃんは歌を歌うの?」
「どうしてテルミーは服を縫うの?」
「運命だから」
「そのとおり」
テルミーは生まれて初めて自分のために洋服を縫い上げます。余りものの端切れでつくったパッチワークではなくて、自分のために生地をえらんで。
そして彼女は今日も‘彼女の空’を目指す・・・バッグをふたつと、それから何よりかぎりない自由を手に・・・。
自分の腕一本で生きるテルミーが、ほんとうに恰好いいです、最高!
Author: ことり
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