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『なんくるない』 よしもと ばなな

評価:
よしもと ばなな
新潮社
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(2004-11-25)

東京の最高気温が4℃なのに、沖縄のそれは22℃。テレビがそんな予報を告げる冬の一日に読んだ本。
そこには、沖縄の日ざし、空、海、風、雲、花、砂・・・それからゆったりとした時の流れ、辺りをたゆたう空気の粒子みたいなものまでが完ぺきに再現されていて、真冬の東京にいてさえ「沖縄」を肌で感じることができました。
『ちんぬくじゅうしい』、『足てびち』、『なんくるない』、『リッスン』。4つのお話はすべて内地から沖縄へと渡った観光客が主人公です。
どのお話も、舞台が沖縄でなかったらこの空気感はきっと出せなかったんじゃないかしら・・・。言葉にするのはちょっとむずかしいのだけれど、沖縄にはなにか特別なチカラがそなわっているような気がするの。

きらめくような純粋さのなかに、哀しみもちょっぴりおぞましいものもとり込みながら解放していくお話たち――・・・ああ、どれもとてもばななさんらしいなあと思います。
かけがえのないことはどんどん変化していく。(『ちんぬくじゅうしい』)
この本を読んでいると、沖縄という楽園で、書き手であるばななさんの魂と読み手の私の魂がゆるりとほどけて溶けあったような、そんな不思議な感じがしたのです。
Author: ことり
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