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『マジョモリ』 梨木 香歩、(絵)早川 司寿乃

評価:
梨木 香歩
理論社
¥ 1,404
(2003-05)

ある朝 つばきが目を覚ますと、机の上に手紙がおいてありました。
まじょもりへ ごしょうたい
手紙は四角い折り紙で、うすいみずいろでした。
つばきがその手紙を手にとって読んでいると、コンコンと、窓ガラスを何かがたたきました。
それは空いろの不思議な植物のつるの先でした。

ふだんは入るのを禁じられているけれど、「ごしょうたい」されたのだから、今日は特別。つばきは蔓に誘われるまま、家から道路を挟んだ向こう側にある神聖な森――大人は「御陵」とよぶが、子どもたちは「まじょもり」とよんでいる――へと入りこみ、その奥で白っぽい若い女の人(ハナさん)と出逢います。
少しして、ふたばちゃんというちょっと意地悪で強い感じの女の子も現れて、さあ、不思議なお茶会のはじまりはじまり――・・・

どちらかというとおとな向けの絵本。
そえられた絵がほんとうに素晴らしくきれいで、神聖な香りただようこの物語を、さらに透明にして届けてくれます。
最後に「御祭神 木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」についての記述があり、日本古来の神話を織りまぜて書かれたものだということが明かされています。柔らかく、あたたかく、それでいて随所にひんやりとした畏れのようなものを残した日本の神々の世界。その不思議な世界と私たちの世界を、「まじょもり」は今もつないでいる・・・。
心の奥に、清らかななにかがこんこんと湧いてくるみたいです。
Author: ことり
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