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『ぬしさまへ』 畠中 恵

評価:
畠中 恵
新潮社
¥ 1,365
(2003-05)

大妖(たいよう)を祖母に持ち、幼き頃から人ならぬ者の姿が見えてしまう若だんなは身体がめっぽう弱く、大甘の両親たちに過保護に育てられた。
そんな若だんなが妖(あやかし)たちと共に事件を解決していく「しゃばけ」シリーズの第二弾。

第一弾は長編だったのですが、こちらは短編集で『ぬしさまへ』、『栄吉の菓子』、『空のビードロ』、『四布の布団』、『仁吉の思い人』、『虹を見し事』の6編が収録されています。
このなかで私のお気に入りは『空のビードロ』。若だんなの腹違いの兄である松之助のお話です。切なくも心にしみいる内容で、さらに読み進めるうちに前作『しゃばけ』のラストに繋がっていくという思わぬお楽しみも。
全体的に今回は人間くさい事件というのかしら、苦味のあるしんみりしてしまいがちな事件が多いのだけど、でもそこを、妖(あやかし)たちのほんの少しズレた一生懸命さだったり、若だんなの気をひこうと先を争う様子だったりがうまい具合にカバーしていて、また、さまざまな体験をかさねることで成長していく若だんなの姿も手伝って、読後感はほっこりとあたたかです。
犬神、白沢(はくたく)をはじめ、屏風のぞき、鳴家(やなり)、野寺坊、獺(かわうそ)、鈴彦姫、濡れ女、猫又、見越の入道・・・ああ、いいな、私のまわりにもこんな妖たちだったらいてほしい。ますます‘しゃばけワールド’にどっぷり!の私なのでした。
Author: ことり
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