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『はんなちゃんがめをさましたら』 酒井 駒子

あるひ
はんなちゃんはね
めが さめて おきあがってみたら
まだ よるだったんですって。

真夜中に目をさました女の子がひとりで体験するしずかな夜のおはなしです。
となりで眠っているおねえさんをよんでも起きないし、おとうさんもおかあさんもみんな眠っているから、はんなちゃんは猫のチロとすきなことをしてあそびます。

そうっとそうっとみちていく魔法のような時。
冴えざえとしみる月の光、ゼリーみたいな群青色の闇とその密度。
夜の世界をはじめてひとりですごすほんのりとした高揚感。

しんと色濃い闇のむこうから、あの親密でとくべつな時間が溶けだしてくるようで、息をひそめてページをめくりました。いつしか私まで、子供のころの眠れなかった夜の気配につつまれて・・・。
やがてようやく白みはじめた空には、彼女を待つお菓子のような一日の予感。
女の子のひそやかな一夜をすくいあげ、ないしょ話をうちあけるように語ってくれる、しっとりやさしい絵本です。


酒井駒子さんのサイン会に出かけました。
サイン本です↓ <2012年12月追記>
Author: ことり
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