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『死の扉』 レオ・ブルース、(訳)小林 晋

評価:
レオ・ブルース
東京創元社
¥ 994
(2012-01-27)

英国のとある小間物屋で深夜、二重殺人が発生。店主のエミリーと、巡回中のスラッパー巡査が犠牲となった。町にあるパブリック・スクールで歴史教師をするキャロラスは、生意気な教え子プリグリーに焚きつけられて、事件を調べることに。嫌われ者だったエミリーのせいで容疑者には事欠かないが・・・素人探偵の推理やいかに?
イギリス屈指の名探偵、キャロラス・ディーン初登場作。

純粋に、とてもおもしろかったです。
1955年に刊行されたという、教師探偵シリーズの第一弾。フェアプレイに徹したこのようなミステリーが大好き!

ある晩、小さな町で起きた老女と巡査の殺人事件。
生徒たちにまんまとそそのかされ、キャロラス先生は真相究明に乗りだします。
被害者の周囲で地道な聞き込みをこつこつと積みかさねるキャロラス先生。そんな彼を上手に焚きつける生徒(で助手役)のルーパート・プリグリーが、生意気なんだけど憎めなくていい感じ。‘耳の慣用句’をついついならべちゃう大耳の校長先生との掛け合いも愉快だし、容疑者としてうかんでくるたくさんの人びともしっかり描き分けられていて、かろやかなコージーふうの魅力があります。

「ぼくが真相にたどり着いたのは、どうしても説明のつかない幾つかの手がかりのことで悩み続けていたからです。研究においても事情は同じで、説明できない事柄が一番重要なんです。」
ある‘ひらめき’から、物語じゅうにばら撒かれた伏線をことごとくひろい集めていくキャロラスの謎解きがほんとお見事!関係者全員のまえですっきりと収束させる場面には思わずにまにましてしまいました。
英国らしい上質なユーモアにみちた、大満足の正統派ミステリーです。

(原題『AT DEATH'S DOOR』)
Author: ことり
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