<< 『秘密の武器』 コルタサル、(訳)木村 榮一*prev
『ゾマーさんのこと』 パトリック・ジュースキント、(訳)池内 紀 >>*next
 

『亮太』〔短篇〕 江國 香織

アンソロジー『それはまだヒミツ―少年少女の物語』のなかの一編。

主人公は、夏が嫌いな小学4年生のまさはる。
とりわけ大嫌いな夏のプール――ばかみたいにあかるい太陽、カルキの匂い、先生の笛の音・・・。泳ぐことがにがてなまさはるには、すべてが憂鬱に感じられます。
そんなある日、まさはるはプールの底である少年に出逢いました。いたずらっぽい目がとても健康そうな、きれいな顔をした男の子。亮太と名のった彼はあっけらかんと話します。「八年前にさ、死んだんだよ、おぼれて」
プールでまいにち亮太が現われるようになってから、まさはるは変わってゆき・・・?

水の底。ゆらゆらと笑う男の子。
息が苦しくなるような、ひやりと奇妙な出逢い。
江國さんの初期短編集『つめたいよるに』に収められていそうな雰囲気の(おそらくその頃に書かれたお話です)、ふしぎにみずみずしいひと夏のファンタジーです。
Author: ことり
国内あ行(江國 香織) | permalink | - | -
 
 

スポンサーサイト

Author: スポンサードリンク
- | permalink | - | -