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『コンスエラ―七つの愛の狂気』 ダン・ローズ、(訳)金原 瑞人、野沢 佳織

歌うように優しく、美しい女学生に語りかける老教授の白昼夢。七色の虹のようにきらめくマドモワゼルに、胸焦がす男の苦い恋。運命の人に出会い、果てしない愛の確認に苛まれる、不幸で幸福な男・・・純粋すぎる想いゆえ、いびつな関係にとりつかれた愛の受難者たちの、寓話のような物語。英国で最も注目される作家がおくる、残酷で、滑稽で、痛烈に切ない傑作短編集。

なんて残酷・・・、なんて哀しい・・・。
報われない愛の痛みを描いた、大人のためのおとぎ話たち。ぞっとするほどグロテスクで哀しく、それでいてとてつもなく美しい7つの狂気。
あまりにも強く思いつめた盲目的な愛の、流れつく先は――。

『カロリング朝時代』、『ヴィオロンチェロ』、『ガラスの眼』、『マドモアゼル・アルカンシェル』、『ごみ埋立地』、『一枚の絵』、『コンスエラ』。
チェロ奏者の少女に恋をした男が、チェロに身を変えて想いを叶えようとする『ヴィオロンチェロ』、どんなに醜悪な姿になっても愛してほしいと懇願する妻に翻弄される男のお話『コンスエラ』が印象的でした。あと、『ガラスの眼』のスプーン(!)も。
‘美しい女’にとり憑かれた憐れな男たち・・・。彼らの虚ろなまなざしが、いつまでもいつまでも宙をさまよっているみたいです。

(原題『Don't Tell Me the Truth About Love』)
Author: ことり
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