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『ふくろ小路一番地』 イーヴ・ガーネット、(訳)石井 桃子

ふくろ小路一番地に住む、子だくさんのラッグルスさん一家のにぎやかな物語。長女リリー・ローズがお客さんの洗濯物をちぢませてしまったり、ふたごの男の子ジェームズとジョンが子どもギャングに入ったりと、つぎつぎと事件が起こります。
たくましく生きる下町の家族の日常をユーモラスに描いた名作。

イギリスの下町で巻き起こる、子だくさん一家のたのしい騒動――うん、騒動っていう言葉がぴったり!――を描いた物語です。
ラッグルス家のかあちゃんは洗濯屋で、とうちゃんはごみ収集をしています。どちらも「ひとさまのよごれ物をしまつ」する仕事。貧しいけれど、つつましやかに逞しく暮しています。
とうちゃん、かあちゃんをはじめ、元気いっぱいの7人の子どもたちのはじけるような個性がたまらなく愉快。泣いたり笑ったりおびえたり・・・一家に‘事件’は尽きなくて、家族たちが頭のなかでくるくると動きまわってくれる、そんな豊かで鮮やかな読書体験ができる物語でした。私は『ケートと帽子』の章が一ばん好き。

この『ふくろ小路一番地』は、イギリスの児童文学史上はじめて「労働者階級の子ども」をとり上げたことで、出版当時(1937年)大きな話題になったのだそうです。
下町ふうのすこしくだけた感じの話し言葉も、ニュアンスたっぷりに訳されています。さすが石井桃子さん!な翻訳で、一家のにぎやかな様子がしっかりと伝わってきてうれしい。

(原題『The Family from One End Street』)
Author: ことり
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