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『ワーニカ』 アントン・P・チェーホフ、(絵)イリーナ・ザトゥロフスカヤ、(訳)児島 宏子

<大すきなおじいちゃん、コンスタンチン・マカールィチ!
おじいちゃんに、お手がみをかきます。こうたん祭おめでとうございます。おじいさまが、神さまからいいことをたくさん、たくさん、していただけるよう、おいのりします。ボクには、お父さんもお母さんもいない、おじいちゃん、たったひとりだけ>

靴職人の親方のところに見習い奉公にだされた9歳の少年・ワーニカの物語。
クリスマスの前夜、靴型の並ぶ棚が右左に広がる部屋で、ワーニカは大好きなおじいちゃんに手紙を書きます。
手紙を書きながら思いだすのは、小柄で活発な祖父のこと。夜になるとぶかぶかの毛皮外套にくるまって、拍子木を打ち鳴らすおじいちゃん。その後ろをとぼとぼとついて行く、老いぼれた栗毛(カシタンカ)と牝イヌの泥鰌のすがた。
ワーニカは思い出になんどもしゃくりあげながら、長い手紙を書きつづけます。

うっとりするような甘い希望と、だいじな手紙を投函したあとの幸せな夢――
おじいちゃんにこの手紙は届いたのでしょうか?墨色一色で描かれたしずかな絵とふくみをもたせたラストが切ない・・・。大人向けの絵本です。

(原題『Ванька』)
Author: ことり
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