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『ムーミン谷の夏まつり』 トーベ・ヤンソン、(訳)下村 隆一

「ムーミン童話全集」の第4巻。
平和な6月のムーミン谷にとつぜん大洪水がおしよせます。お家はすっかり水につかり、屋根にのがれたムーミン一家は、流れてきた大きな家にうつり住みました。
「いったい、わたしたちのまえには、どんな人たちがここに住んでたのかしら。千着ものドレス!ぐるぐるまわるゆかや、天じょうにあるたくさんの絵や、物置べやにおしこんであるがらくた――紙でつくった家具や、おかしな雨や。いったい、どんな人たちだったと思う?」
――はたして、そこは劇場でした。

劇場に住みついた一家と、そこからはぐれてしまったムーミントロールとスノークのおじょうさん、裁縫かごにのりぷかぷかとスナフキンのもとに流れついたミイ。3つの場面が並行して描かれてゆきます。劇場ではパパのお芝居を上演することになり、ムーミンたちはおまわりのヘムルにつかまって牢屋に入れられ、スナフキンはニョロニョロの種をまき「べからず」だらけの公園番と対決することに・・・。

大変な状況なのに、なんだか、妙ににぎやかで楽しそう。
ムーミン童話がすてきなのは、みんながそれぞれに自分の好きなことをもち、それをまるごと認めあっているところにあるのでしょうね。そんなのびやかな生き方が困難をのりこえていく逞しさにつながっているみたい。
そしておしまいは・・・、静かだけれどあたたかで安心な幸福にみちています。すばらしいムーミンママ。彼女はきっと、この幸福の象徴なのかも。

(原題『Farlig midsommar』)
Author: ことり
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