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『なんとなくな日々』 川上 弘美

きゅうううう。春の夜更け、冷蔵庫は鳴く。さもかなしそうに。じんわり広がるおかしみと、豊かな味わい。気持ちほとびる傑作エッセイ集。

ゆるゆると遠のいていく、花霞のようなエッセイ。
「大丈夫だよ、のんびり歩いていこうよ」って、そんな囁きがきこえてきそう。
春宵の台所の不思議、近所の気になるお店、たまの遠出のひそやかな楽しみ・・・たしかになんとなく、な日々だけど、そこにひそむ四季折々のささやかなものたちに川上さんはそっと心をすませます。

一瞬のすれ違いである。生きている間にそういうすれ違いはいくつもあるのだろうな、と思うと、ちょっとくらくらした。
彼女の文章のある種の思いがけなさ、まろみを帯びた人肌のぬくもりが好き。
‘すれ違い’の儚さや楽しさを胸いっぱいにすいこんで・・・、時には道草もいいよね。
Author: ことり
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