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『君のいない食卓』 川本 三郎

評価:
川本 三郎
新潮社
¥ 1,470
(2011-11)

「食」を語ることで、ひそやかに亡き妻を昔のことを記憶にとどめたい。
文芸・映画評論の第一人者による「食エッセイ」の名品。

食べものの思い出は、どうしてこんなに愉しくてこんなにせつないものなのでしょう。
昭和19年生まれ、ちいさな旅好きの川本三郎さんが、幼少期のなつかしい食事や旅先で出会ったおいしいものについて語られていくエッセイです。

特別な日のウナ重、母のオムライス、姉の豚汁・・・
近所の焼肉屋のカルビスープ、函館のホッケ、余呉湖の鯉の洗い・・・

回想される食のお話はどれも親しみやすく、謙虚でやさしいお人柄に癒されます。そして時おり、30余年つれそい亡くなった奥様とのエピソードをいとおしそうにはさみ込まれる文章が、しんみりと静かにしみてくるのです。
食べものの思い出がいつも愉しくせつないのは、たいせつな誰かを思い出すことに似ているせいなのかもしれない・・・ぼんやりと、そんなことを考えていた私です。
Author: ことり
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