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『どうぶつたちのおしゃべり―ハナアクの絵によせて』〔再読〕 山崎 陽子、(絵)ハナアク

とてもとてもなつかしい一冊です。
私が5歳くらいの、まだほんの小さな女の子だった頃に母が買ってくれた思い出の絵本。先日、実家の物置からみつけだし、久しぶりに再会しました。
それはこの絵本が大好きで大好きで・・・諳んじられるほどに読み返した遠い日への淡く儚い時間旅行。動物たちの秘密めいたおしゃべりに耳をかたむけていると、心がふんわり染まるようにとろけていって、かつて親しかった彼らと交わしていた‘ないしょ話’の記憶が舞いもどってきました。
ミルコ・ハナアクというチェコの画家。その甘美で繊細な画風のベースは中国の古美術にあるそうで、どこかオリエンタルな華麗さと流れるような力強さがそなわっています。そこにあるだけで魅了されてしまう素晴しい絵をもとに、山崎陽子さんが想像の翼をはばたかせ、動物たちの孤独な思いによりそった心やさしい詩をそえています。
 

でも あのかた
きっと こんやも こないわ
どうして わたし・・・
ねずみなんか すきに なっちゃったのかしら
(『どうして、わたし・・・――<ねこ>』より)


「自然をみつめる情熱的なまなざしの人、そして同時に、子供の心をもったはにかみ屋」――ハナアクさんのことを知る人は、みなそんなふうに語るのだそうです。
いまはただ、幼い私にこんな素敵な絵本を与えてくれた母に、感謝しかありません。

Author: ことり
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