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『ふかふかウサギ』〔再読〕 香山 彬子

ふかふかウサギのトントンを知っていますか?
私が小学生の頃に大好きだった、「ふかふかウサギのぼうけん」シリーズの主人公です。
トントンは白いふかふかのちいさなウサギで、でもじつはウサギ島にある世界宇宙局の協力員。天文学がとくいで、星と音楽を愛するとくべつなウサギなのです。

東京にやってきたトントンは、せかせかした都会をきらい、星のみえない空をなげき、タロウおじさんや町の人びとに宇宙のすばらしさをいっしょうけんめい伝えます。
まっすぐでうつくしい心をもったトントンにふれていると、こちらまでたちまちふんわりとやさしい気持ちになれるから不思議。ふだんちょっとしたことでイライラしたりするおこりんぼうの私がどこかに行ってしまうみたいです。
 
うつくしいひびきは、だれの心の世界にも、いろいろな形で鳴りびびくものだ。それはみんな、それぞれのすなおな心のひびきだ。そのひびきを、いつも心の中にもてるひとは、しあわせなひとだ・・・。そして、このウサギも、宇宙の神秘や星のうつくしいかがやきに感動するしあわせなウサギなのだ。

全5巻のシリーズのうち、この復刻版『ふかふかウサギ』には、『ふかふかウサギ ぼうけんのはじまり』一冊ぶんが収められています。
もう手元にはのこっていないけれど、ほかの4巻もほんとうにおもしろかった。当時シリーズをすべて読み終えてしまった私は淋しくなって、トントンのその後の物語を空想しノートに書いたりしてたっけ・・・。
ふわんふわんの毛並み、ポロン香水の甘い香り、ニンジンとクローバーのサンドウィッチ、夜空の星ぼしの素敵なおはなし――ひさしぶりに再会して、あまりの懐かしさに泣きそうになってしまいました。
子ども部屋でトントンの冒険に胸をふくらませていたちいさな少女にもどったような、そんなあまずっぱい気持ちでいっぱいの私です。


■ 「ふかふかウサギのぼうけん」シリーズ (現在はすべて絶版)
『ふかふかウサギ ぼうけんのはじまり』
『ふかふかウサギ 海の旅日記』
『ふかふかウサギ 砂漠のぼうけん』
『ふかふかウサギ 夢の特急列車』
『ふかふかウサギ 気球船の旅』
Author: ことり
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