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『台所太平記』 谷崎 潤一郎

評価:
谷崎 潤一郎
中央公論新社
¥ 600
(1974-04-10)

お料理上手や姐御肌、器量よしやらハイカラ趣味、鉄火な娘に男ぎらい・・・若さ溢れる女性たちが、かわるがわるに惹き起す騒動で千倉家のお台所はいつもてんやわんや。
愛情とユーモアに満ちた筆で描く笑いの止まらぬ女中さん列伝。

小説家・千倉磊吉(らいきち)――おそらく谷崎潤一郎さんご本人がモデル――の邸宅を舞台にくり広げられる、女中さんたちの愉しい騒動。
昭和の激動期、田舎から出てきた素朴で可憐な少女たちが、そのひとりひとりにやさしいまなざしをそそがれ、人情味あふれる筆致でにぎやかに描きだされています。
磊吉との相性や好みももちろんあるのですが、個性あふれる女中たちがくるくると動きまわるその描写がほんとうに可笑しい。あと、ふとした言動から女性のもつ逞しさ、したたかさなども伝わってきて、思わずにんまりしてしまいました。
谷崎さんの女中さんたちへの愛情、感謝の気持ちが文章のはしばしから感じられる愉しい読み物です。
Author: ことり
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