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『ろうそくの炎がささやく言葉』 (編)管 啓次郎、野崎 歓

評価:
管 啓次郎,野崎 歓
勁草書房
¥ 1,890
(2011-08-08)

朗読のよろこび、東北にささげる言葉の花束。
31人の書き手による詩と短編のアンソロジー。

東日本大震災から半年、NYテロからは丸10年という節目の日に手にとりました。
「言葉」はそれ自体としては無力だけれど、私たちはたしかに言葉によって生かされている・・・そんな思いから、小さな炎をかこみ身を寄せあってひっそりと語られるために編まれたという一冊。
声高にがんばれ、がんばれ、と叫ぶのではなく、しずかに、でも誰かの思いをのせてたしかにとどく「言葉」たち。素直に、言葉の力ってすごいなと思います。

谷川俊太郎さんの「ひとあしひとあしあるいてゆくと からだのそこからたのしさがわく」という言葉の灯るようなやさしさに癒され、「僕たちは、敵の象徴を(あるいは、たったひとかけらの敵をも)持たないからこそ、赦されるんじゃないんだろうか。」という古川日出男さんの一文に考えさせられました。
新井高子さんの棚のお茶碗から水が降ってきたエピソードや、ペローの童話にのせた工藤庸子さんの思い、大好きなエイミー・ベンダーさんの可愛らしくて深みのある寓話などが心にのこりました。

ろうそくの炎が照らすうす暗がりに、そっと手渡される美しいささやきの花束。
たくさんの人びとの思いがつまった、やさしくて心強い一冊です。


■ この本の執筆者たち
明川哲也、新井高子、石井洋二郎、エイミー・ベンダー、エリザベス・マッケンジー、笠間直穂子、工藤庸子、小沼純一、柴田元幸、J・P・トゥーサン、管啓次郎、S・ダイベック、関口涼子、田内志文、谷川俊太郎、旦敬介、鄭暎惠、冨原眞弓、中村和恵、西山雄二、根本美作子、野崎歓、ぱくきょんみ、林巧、文月悠光、古川日出男、細見和之、堀江敏幸、岬多可子、ミシェル・ドゥギー、山崎佳代子
Author: ことり
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