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『ちいさな ちいさな おんなのこ』 フィリス・クラシロフスキー、(絵)ニノン、(訳)福本 友美子

むかしあるところにちいさな女の子がいました。
薔薇の木よりも、台所の椅子よりも、お母さんのお針箱よりもちいさいのです。
ところが、――ある日、金魚鉢に手がとどきました!
その日をさかいにまいにち女の子は自分よりちいさなものをいろいろみつけるようになります。ねこを抱っこできるし、垣根のむこうもみられるし、とってをまわしてドアも開けられるし・・・ それから、それから・・・

妖精みたいにふわふわの女の子が、もうくすぐったいくらいにかわいいです。
ちいさな体で世界をめいっぱい受けとめて、がんばって生きている様子。お父さんもお母さんも気配だけで絵にはでてこなくて、そこのところが私はとても好き。
女の子というものはひとりでいっしょういっしょうけんめい生きていて、でもほんとうはちゃんと甘やかされているものだから。
できなかったことが少しずつできるようになっていくよろこび、私もなつかしく思い出します。かべのスイッチや戸棚の一ばん上など、それまでとどかなかった場所に手がとどいた時のワクワクとびはねたくなるようなあの気持ち!
きみどり色とピンク色の2色だけで描かれているところや、水玉模様のお洋服がどんどん変わっていくところ、ロマンティックなインテリアも大好きです。
おしゃれなフランス菓子みたいな絵本。ずっとずっと、ながめていたい。

(原題『THE VERY LITTLE GIRL』)
Author: ことり
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