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『すずをならすのはだれ』 安房 直子

さむいさむい二月のこと。まっ白い森のなかを、まっ白いうさぎがとおりかかります。
「よもぎのはっぱを三十まい、はこべのはっぱを十五まい、クローバーのはを七まい半。」
うさぎは、町までかいものにゆくところなのでした。
うさぎは森のなかで、いり口にすずのついた白い小さな家をみつけて――。

ちり、ちり、ちり、ちり・・・
まるで、空の星が、
いちどに ふりこぼれてくるような音がして、
そのあと、家のなかから
こんな声が聞こえてきました。
「とびらのすずをならすのは、だれ?」
きれいな、やさしい声でした。

美しい声にみちびかれ、つぎつぎに小さなおうちに入っていく動物たち。
けれど彼らは夜になっても、夜があけても、いく日たっても出てきません。家のなかからは、かすかに歌声が聴こえてくるだけです。
ひょっとして、こわいお話なのかな・・・
どきどきしながら読みすすめた私でしたが、お話のさいごはとてもすがすがしく晴れやかな気持ちになれました。
さむい冬の夜におすすめの、すてきな春待ちファンタジーです。
Author: ことり
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