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『小さなお人形の物語』 デア・ライト、(訳)礒 みゆき

あるところに、小さなお人形がいました。なまえは、エディス。
かのじょは、すてきなおうちにすみ、なんでももっていましたが、一つだけ、ほしいものがありました。それは、いっしょにあそぶともだち。そんなひとりぼっちのエディスのまえにあらわれたのは2ひきのくまでした。
50年前にアメリカで生まれた、心あたたまる珠玉の写真絵本。

主人公は、小さな女の子のお人形。
モノクロームの写真世界で、お人形がまるでほんとうに生きているように表現されています。
クールな瞳とつんとふくらませた唇がちょっぴり官能的な表情のエディス。
くまおじさんがお出かけをした、ある雨のおるすばんの日。窓からつまらなそうに外をながめていた彼女は、大きな鏡のある衣装部屋をみつけて――?

ハイヒールをはいて、ひらひらのペチコートをきて、思いきって口紅もぬってみる・・・
幼いころ、そんないたずらをして母に叱られた思い出、私にもあるなぁ・・・。
だって女の子のなかには、‘すてきなレディ’への色っぽいあこがれがいつもひそやかに息づいてるの。
夢中になって、たっぷりまんぞくして、でもどこか後ろめたくて――

ほしいものをやっと手に入れた幸福と、いつかうしなうかもしれないという憂い。
お人形にかさねられたデア・ライトさんの繊細な面影がせつなくにじむ、ほろりと甘ずっぱい絵本です。

(原題『THE LOVELY DOLL』)
Author: ことり
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