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『青矢号―おもちゃの夜行列車』 ジャンニ・ロダーリ、(訳)関口 英子

評価:
ジャンニ・ロダーリ
岩波書店
¥ 714
(2010-05-15)

イタリアの伝統では、子どもたちにプレゼントをもってきてくれるのは、サンタクロースではなくベファーナという魔女なのだそうです。ベファーナは、エピファニーというお祭りの前夜、古ぼけたほうきにのって家々をまわり、子どもたちにプレゼントをくばります。よい子にはおもちゃやお菓子、わるい子にはなんと炭をもってきます。
このお話ではベファーナはおもちゃ屋を営んでいます。まずしい男の子のフランチェスコは、いつもおもちゃの飾られたウィンドウをながめていました。なぜって、貧乏な家の子どもはプレゼントをもらえないから・・・。
そこでウィンドウのおもちゃたちは、まよなかベファーナのお店をこっそりぬけ出してフランチェスコの家をめざしました――

「青矢号」と名づけられた機関車の駅長、車掌、運転士。帆船の片ヒゲ船長、なまりの兵隊たちと将軍、桃色人形、おすわりパイロット、インディアンの銀バネ大将、マリオネットの三人娘、そして犬のぬいぐるみのコイン・・・個性ゆたかなおもちゃたちがたくさんとびだして、にぎやかな大冒険が始まります。
淋しい別れや悲しいできごと、ベファーナに見つかりそうになるドキドキの一場面も。
彼らはぶじにフランチェスコに会えるのでしょうか・・・。

訳者あとがきに、「子どもというものは一人残らずいい子ばかり」だという作者の言葉が紹介されています。
「なかでも、まずしくてプレゼントももらえないような子は、みんないい子」
いい子もわるい子も、裕福な家の子もまずしい家の子も、子どもはみんなプレゼントを受けとる権利がある・・・そんなロダーリさんの願いがこめられたあたたかなファンタジーです。

(原題『LA FRECCIA AZZURRA』)
Author: ことり
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