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『ヤマネコ毛布』 山福 朱実

評価:
山福 朱実
パロル舎
¥ 1,680
(2007-03)

旅に出るヤマネコに、森の動物たちが思い出を刺繍した毛布を贈るおはなしです。
ハリネズミが動物たちに針をくばる場面でニョキっと突き出たいろんな手。その手の持ち主ひとりひとりが思いうかべるヤマネコとのエピソード。
楽しい思い出、気持ちいい思い出、おいしい思い出、悲しい思い出、おそろしい思い出・・・どれもがいい思い出というわけではないけれど、動物たちがひと針ひと針心をこめて縫い上げる刺繍はどれもとても温かで、
「忘れないよ」「忘れないでね」
そんなささやきまで、いっしょに縫いつけられているみたい。

白い頁のうえに、つぎつぎと描き出されていく思い出の場面たち。そのダイナミックで愉快な版画は構図といい色づかいといい、ほんとうにすばらしくてうっとりします。
冬眠するクマのこんもりあたたかそうな背中や、画面いっぱいに駆け回るシマリスのせわしない様子、チョウチョたちのキラキラ光るりんぷんは頁のそとにまでこぼれ落ちそうなほど・・・。

みんなの気持ちのこもった、すてきな毛布。うれしいねヤマネコ。
なつかしい‘思い出毛布’にくるまって、いったいどんな夢をみるのかな?
きっとすてきな夢にちがいありません。

(巻末のポストカードでは、みんなの刺繍を縫いあわせたヤマネコ毛布の‘実物’が見られるうれしいおまけ付き!)
Author: ことり
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