『ここに死体を捨てないでください!』 東川 篤哉

じゃあ、どこに捨てろっていうんですかっ!!会ったばかりの男女が、奇妙なドライブに出かけた。・・・クルマに死体を積み込んで。
あっと驚け!驚天動地のカタルシス!!

密室の鍵貸します』、『密室に向かって撃て!』、『完全犯罪に猫は何匹必要か?』、『交換殺人には向かない夜』につづく、「烏賊川市」シリーズの第5弾。
鵜飼探偵、流平くん、朱美さんがまたまた大暴れ!今回の舞台となるのは、彼らが慰安旅行と称して訪れた盆蔵山のログハウス、クレセント荘です。
ひょんなことから死体処理をすることになった香織と鉄男も偶然クレセント荘にたどり着いて、探偵たち側と香織たち側の両方の視点から、にぎやかにお話が進んでいきます。
やがて連続殺人事件が起こり、砂川警部&志木刑事も登場。ぐんぐん加速してゆくドタバタ劇。いつもながら、おバカなオーバー・アクションと、きっちり‘本格’しているロジックがおもしろかったです。
ほんと言うと、鵜飼探偵があまりにもアッサリ謎解きしちゃったのが返ってもの足りなかった気もする・・・でもこの馬鹿馬鹿しいほどに壮大なクライマックスは見もの!
Author: ことり
国内は行(東川 篤哉) | permalink | - | -
 
 

『完全犯罪に猫は何匹必要か?』 東川 篤哉

回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。そこでは、十年前にも迷宮入りの殺人事件が起こっていた・・・。豊蔵に飼い猫の捜索を依頼されていた探偵・鵜飼杜夫と、過去の事件の捜査にも関わっていた砂川刑事がそれぞれの調査と推理で辿り着いた真相とは!?10年の時を経て繰り返される消失と出現の謎!!すべての猫は、殺人のための装置だったのか?

「烏賊川市」シリーズの第3弾。
軽いノリで読み進められる東川さんの本格推理、今回も堪能!
なんとも不可解な謎たちも、きちんと納まるべきところに納まっていく・・・おもしろくていっきに読み進めました。
飼い猫に、野良猫に、招き猫まで。中心にことごとく猫がいるお話です。
三毛猫の‘真実’には「へえ〜、そうだったんだぁ〜」と本気で驚いてしまった私。世間の常識なのだったら・・・ちょっとショック。
Author: ことり
国内は行(東川 篤哉) | permalink | - | -
 
 

『密室に向かって撃て!』 東川 篤哉

烏賊川市の外れ、鳥ノ岬にある十条寺食品社長宅に銃声が轟いた。撃たれたのは、偶然居合わせた「名探偵」鵜飼杜夫。
失われた銃声の謎と「衆人環視の密室」に、鵜飼とその弟子が挑む。書下ろし長編推理小説。

「烏賊川市」シリーズ第2弾、『密室の鍵貸します』の続編です。
流平くんがいつのまにか鵜飼探偵の弟子、朱美さんは二番弟子に。相変わらずの砂川警部・志木刑事にくわえ、不思議系お嬢様のさくらさんもここで登場。レギュラー陣がせいぞろいして、お話をドタバタ盛り上げてくれています。
さくらさんの花婿候補が殺されてしまう今回の事件、もちろん謎解きもしっかり堪能できる本格派。銃声をカウントダウンしてトリックをあばいていくところ・・「このときの銃声がじつはこうだったのね」と私もいっしょに数えて楽しみました。
本のなかを駆けまわる登場人物たちのおもしろおかしい言動をながめていたら、いつのまにか気持ちが軽くなってるみたい。論理性と脱力系のバランスがいつも絶妙の東川さんの本は、私と相性がいいようです。
Author: ことり
国内は行(東川 篤哉) | permalink | - | -
 
 

『密室の鍵貸します』 東川 篤哉

しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作。

うっかり第4弾から読んでしまった「烏賊川市」シリーズの第1弾。
鵜飼さん・戸村くんペアと砂川警部たちの最初の事件です。ラストはちょっと強引かしら?なんて思ったりもしたけれど、予測のつかない展開にぐいぐいひっぱられてしまいました。
私にとって、東川さんはすでに安心して読めるミステリー作家のひとり。
ユーモアをのぞかせひょうひょうとした文章ながら、緻密なトリックを仕掛けてくれるたのもしい存在なのです。

そうそう、朱美さんとの出会いがこんなふうだったなんて・・!
つぎはさくらさんとの出会いが気になります。
Author: ことり
国内は行(東川 篤哉) | permalink | - | -
 
 

『交換殺人には向かない夜』 東川 篤哉

浮気調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼(うかい)杜夫。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。
別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。

ゆる〜いギャグがちりばめられた、脱力系のユーモア本格。
烏賊川市(いかがわし)、奥床市(おくゆかし)、盆蔵(ぼんくら)山・・・地名からしてあんまり深刻さを感じないわ、なんてその軽妙な作風に油断していたら?!
・・・もう大満足!すごくおもしろかったです。
なんといってもこのミステリーの魅力はあまりにも芸のこまかい伏線の張り方。テキトーなようでいて、ちゃらんぽらんなようでいて、しっかり緻密。たのしいマジックには思いのほかきちんとしたタネがあった・・・そのことにぽかんとしてしまいます。
交換殺人の構図じたいに仕掛けられたトリックに、巧みなロジックでせまるラストは「あれも伏線だったの?」なんて驚きの連続。読んでいてほんとうに快感でした。

この本は「烏賊川市」シリーズの第4弾なのだそう。それまでのお話を知らなくてもまったく大丈夫だったのですが、このおもしろさ、ほかのお話も読んでみたくなります。
くすくす笑いながら手軽に読めて、待っているのは衝撃のサプライズ。
そうなの。私、こういう‘本格’が読みたかったの!
Author: ことり
国内は行(東川 篤哉) | permalink | - | -