『謎解きはディナーのあとで 2』 東川 篤哉

令嬢刑事麗子と風祭警部の前に立ちはだかる事件の数々。執事の影山は、どんな推理で真相に迫るのか。そして、「影山は麗子に毒舌をいつ吐くの?」「二人の仲は、ひょっとして進展するのでは?」「風祭警部は、活躍できるのか?」など、読みどころ満載な上に、ラストにはとんでもない展開が待っていた!?――。

本屋大賞受賞にテレビドラマ化。東川篤哉さんをすっかりメジャーにしてしまった『謎解きはディナーのあとで』の第2弾です。
相変わらずのバタバタしたテンションと、毒舌の執事とちょっぴりガサツなお嬢様刑事のかけあいが楽しくて、今回も気軽に楽しめるユーモアミステリーに仕上がっています。
『アリバイを御所望でございますか』、『殺しの際は帽子をお忘れなく』、『殺意のパーティにようこそ』、『聖なる夜に密室はいかが』、『髪は殺人犯の命でございます』、『完全な密室などございません』の6編。
最終話では風祭警部と麗子さんの関係が微妙に変化して・・・?!今後の展開も見逃せないです。
Author: ことり
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『謎解きはディナーのあとで』 東川 篤哉

ミステリー界に新たなヒーロー誕生!?
それは、国立署の新米刑事にして世界的な企業グループの総帥の娘という宝生麗子、ではなくてその家の執事影山なのだ!執事が安楽椅子探偵になった日本初のミステリー。

「失礼ながらお嬢様――この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」
サラリと毒舌を吐きながらもキレのいい推理を披露する執事・影山と、少々がさつでさっぱりとした性格のお嬢様刑事・麗子のかけあいがおもしろいです。麗子はプライドをずたずたに傷つけられながらも、理詰めで鮮やかに謎を解いていく影山を頼らずにはいられないのです。
暑苦しくてずうずうしい、でもどこか憎めないお坊ちゃま上司・風祭警部も東川さんのミステリーらしいキャラクターで、はずせない存在。
『殺人現場では靴をお脱ぎください』、『殺しのワインはいかがでしょう』、『綺麗な薔薇には殺意がございます』、『花嫁は密室の中でございます』、『二股にはお気をつけください』、『死者からの伝言をどうぞ』の6編。
正直ちょっと強引かな?と思ってしまう謎解きもあったけれど、東川さんのライトで愉快な本格ミステリー、今回も楽しかったです。
Author: ことり
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『ここに死体を捨てないでください!』 東川 篤哉

じゃあ、どこに捨てろっていうんですかっ!!会ったばかりの男女が、奇妙なドライブに出かけた。・・・クルマに死体を積み込んで。
あっと驚け!驚天動地のカタルシス!!

密室の鍵貸します』、『密室に向かって撃て!』、『完全犯罪に猫は何匹必要か?』、『交換殺人には向かない夜』につづく、「烏賊川市」シリーズの第5弾。
鵜飼探偵、流平くん、朱美さんがまたまた大暴れ!今回の舞台となるのは、彼らが慰安旅行と称して訪れた盆蔵山のログハウス、クレセント荘です。
ひょんなことから死体処理をすることになった香織と鉄男も偶然クレセント荘にたどり着いて、探偵たち側と香織たち側の両方の視点から、にぎやかにお話が進んでいきます。
やがて連続殺人事件が起こり、砂川警部&志木刑事も登場。ぐんぐん加速してゆくドタバタ劇。いつもながら、おバカなオーバー・アクションと、きっちり‘本格’しているロジックがおもしろかったです。
ほんと言うと、鵜飼探偵があまりにもアッサリ謎解きしちゃったのが返ってもの足りなかった気もする・・・でもこの馬鹿馬鹿しいほどに壮大なクライマックスは見もの!
Author: ことり
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『もう誘拐なんてしない』 東川 篤哉

評価:
東川 篤哉
文藝春秋
¥ 1,260
(2008-01)
下関の大学生・翔太郎がバイト中に知り合ったのは、門司を拠点とする暴力団花園組組長の娘・絵里香。彼女がお金を必要としていることを知り、冗談で狂言誘拐を提案したところ絵里香は大はりきり。こうしてひと夏の狂言誘拐がはじまった。
いっぽう、当の花園組では身代金を要求する電話を受け、「組長よりもヤクザらしく、組長よりも恐ろしい」絵里香の姉・皐月が妹を救うべく立ち上がって・・・。

このちょっと(?)おバカなテンション・・・時々むしょうに恋しくなってしまう私です。
東川さんのミステリーは、笑いもトリックも一定のレベルをたもちながら、手軽にサラリと楽しめるところが魅力。
久しぶりの新刊は、関門海峡を舞台に、とぼけた大学生、キュートな姉妹、個性ゆたかなヤクザたちがくり広げるドタバタ誘拐活劇。相変わらずの楽しさです。めずらしくシリーズものではないので、彼の本は初めて、という方にもおすすめ。
Author: ことり
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『完全犯罪に猫は何匹必要か?』 東川 篤哉

回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。そこでは、十年前にも迷宮入りの殺人事件が起こっていた・・・。豊蔵に飼い猫の捜索を依頼されていた探偵・鵜飼杜夫と、過去の事件の捜査にも関わっていた砂川刑事がそれぞれの調査と推理で辿り着いた真相とは!?10年の時を経て繰り返される消失と出現の謎!!すべての猫は、殺人のための装置だったのか?

「烏賊川市」シリーズの第3弾。
軽いノリで読み進められる東川さんの本格推理、今回も堪能!
なんとも不可解な謎たちも、きちんと納まるべきところに納まっていく・・・おもしろくていっきに読み進めました。
飼い猫に、野良猫に、招き猫まで。中心にことごとく猫がいるお話です。
三毛猫の‘真実’には「へえ〜、そうだったんだぁ〜」と本気で驚いてしまった私。世間の常識なのだったら・・・ちょっとショック。
Author: ことり
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『密室に向かって撃て!』 東川 篤哉

烏賊川市の外れ、鳥ノ岬にある十条寺食品社長宅に銃声が轟いた。撃たれたのは、偶然居合わせた「名探偵」鵜飼杜夫。
失われた銃声の謎と「衆人環視の密室」に、鵜飼とその弟子が挑む。書下ろし長編推理小説。

「烏賊川市」シリーズ第2弾、『密室の鍵貸します』の続編です。
流平くんがいつのまにか鵜飼探偵の弟子、朱美さんは二番弟子に。相変わらずの砂川警部・志木刑事にくわえ、不思議系お嬢様のさくらさんもここで登場。レギュラー陣がせいぞろいして、お話をドタバタ盛り上げてくれています。
さくらさんの花婿候補が殺されてしまう今回の事件、もちろん謎解きもしっかり堪能できる本格派。銃声をカウントダウンしてトリックをあばいていくところ・・「このときの銃声がじつはこうだったのね」と私もいっしょに数えて楽しみました。
本のなかを駆けまわる登場人物たちのおもしろおかしい言動をながめていたら、いつのまにか気持ちが軽くなってるみたい。論理性と脱力系のバランスがいつも絶妙の東川さんの本は、私と相性がいいようです。
Author: ことり
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『密室の鍵貸します』 東川 篤哉

しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。彼を手ひどく振った恋人が、背中を刺され、4階から突き落とされて死亡。その夜、一緒だった先輩も、流平が気づかぬ間に、浴室で刺されて殺されていたのだ!かくして、二つの殺人事件の第一容疑者となった流平の運命やいかに?ユーモア本格ミステリの新鋭が放つ、面白過ぎるデビュー作。

うっかり第4弾から読んでしまった「烏賊川市」シリーズの第1弾。
鵜飼さん・戸村くんペアと砂川警部たちの最初の事件です。ラストはちょっと強引かしら?なんて思ったりもしたけれど、予測のつかない展開にぐいぐいひっぱられてしまいました。
私にとって、東川さんはすでに安心して読めるミステリー作家のひとり。
ユーモアをのぞかせひょうひょうとした文章ながら、緻密なトリックを仕掛けてくれるたのもしい存在なのです。

そうそう、朱美さんとの出会いがこんなふうだったなんて・・!
つぎはさくらさんとの出会いが気になります。
Author: ことり
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『館島』 東川 篤哉

198x年。瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の異形の館。
巨大な螺旋階段の下で倒れていた当主・十文字和臣の死因は転落死ではなく墜落死だった。事故か他殺か分からぬまま、半年後、事件関係者が集められたおなじ館で新たに殺人事件が発生する・・・。
当主夫人の親戚として呼ばれていた女探偵・小早川沙樹と若手刑事・相馬隆行がこの謎に立ち向かう、ユーモア本格ミステリー。

先日読んだ『交換殺人には向かない夜』がおもしろかった東川篤哉さん。「ミステリ・フロンティア」からでている本を読んでみました。
東川さんの持ち味‘コメディ・タッチで描く大胆なトリック’は、こちらでも健在です。

今回のお話は、頁をひらいたとたん館の見取図たちがワクワクさせてくれる文字通りの館もの。さらには孤島、嵐、密室状態で起こる連続殺人・・・そんな古典ミステリーの見本みたいな設定ながら、トリックは意外にも斬新!想像をぜっする突き抜けぶりには凄すぎて笑って――ううん、尊敬すらおぼえるほどです。
あと一歩でばかばかしくなってしまいそう、そのギリギリのところできちんと論理だてた理由づけがなされ、これほど現実離れしたカラクリなのにくるんと納得させられる・・・そのバランスがとてもよかったのです。
お話の時代背景がどうして198x年なのかにもちゃんと意味があって、読後感も爽快。コミカルな筆致にうまくのせられつつ、一字一句かみ締めるようにして謎解きを楽しんだミステリーでした。
それだけに残念だったのは、真犯人の動機があまりにお粗末(!)だったこと・・・。
Author: ことり
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『交換殺人には向かない夜』 東川 篤哉

浮気調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼(うかい)杜夫。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。
別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。

ゆる〜いギャグがちりばめられた、脱力系のユーモア本格。
烏賊川市(いかがわし)、奥床市(おくゆかし)、盆蔵(ぼんくら)山・・・地名からしてあんまり深刻さを感じないわ、なんてその軽妙な作風に油断していたら?!
・・・もう大満足!すごくおもしろかったです。
なんといってもこのミステリーの魅力はあまりにも芸のこまかい伏線の張り方。テキトーなようでいて、ちゃらんぽらんなようでいて、しっかり緻密。たのしいマジックには思いのほかきちんとしたタネがあった・・・そのことにぽかんとしてしまいます。
交換殺人の構図じたいに仕掛けられたトリックに、巧みなロジックでせまるラストは「あれも伏線だったの?」なんて驚きの連続。読んでいてほんとうに快感でした。

この本は「烏賊川市」シリーズの第4弾なのだそう。それまでのお話を知らなくてもまったく大丈夫だったのですが、このおもしろさ、ほかのお話も読んでみたくなります。
くすくす笑いながら手軽に読めて、待っているのは衝撃のサプライズ。
そうなの。私、こういう‘本格’が読みたかったの!
Author: ことり
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